ごきげんよう。皆様いかがお過ごしかしら。
もう8年も前のゲーム「ドラゴンクエスト11S 過ぎ去りし時を求めて」を、現在のアタシがプレイ中よ。今の時代、かなり人の心や情緒が繊細になったわよね。お気持ち警察なんて出るくらい。でも、アタシのような繊細人間にはいい傾向だと思うわ。まだまだ、精神疾患やHSPなどに理解を示さない、あるいは無知な人は数多いけどね。
今回は、ドラクエ11Sのシナリオで気付いた無神経さについて語っていくわよ。エマについても批判的な意見を述べていくから、彼女が好きな人は注意してね。

世界崩壊後のデルカダール国では、命の大樹が落下した災害で生き残った人が最後の砦に避難する場面があってね。子供づれの女性が息を切らして立ち止まるの。
すると先を進む男性陣は「諦めるな、歩け」って言うの。女性は諦めたんじゃなく、疲れて立ち止まったでしょうに、根性論で言い聞かせて、手を貸しもしないのよ。今だったら女性に手を貸して歩くのを助ければいいっていうお説教が来そうよね。結局女性は歩くんだけど、すっごくもやった一場面だったわ。

次は、主人公の養母ペルラの場面。魔物の大軍から砦を守り切って、デルカダール王に褒められて感極まって涙するグレイグ。そこに、自分のことしか考えてない母親さんが通りますよ、ってとこ。ここさあ、群衆が少なくて、押しのけるほど固まってないの。隙間はたくさんあるのに、ペルラは立っている人を乱暴に押し除けて主人公に会おうとするのよ。そして主人公を見るなり「暗くて見えなかった顔が見られてよかった」的な感想なんだもの。呆れちゃったわ。当時のアタシはなんとも思わず見てたけど、今は苦々しいわ〜。無事だったことを喜ぶセリフというより、息子の顔見たさに無理を通した嫌な人みたい。もうちょっと配慮して書いてほしかったわ。この「人を押し除けて息子に会おうとする情熱」が先んじて、その辺の配慮が行き届かないシナリオになったんだわね。

お次は、アタシがどうしても好きになれない、主人公の幼馴染エマについて語るわよ。
主人公が旅立つ時に渡してきたお守りは、彼女の髪の毛が入ってると見ているわ。呪いだけじゃなく魅了防止ってのが気味悪いのよね。
この子、小さい時に主人公と喧嘩したエピソードがあるの。主人公がエマの愛犬のルキに眉毛を描いたら怒って頭を叩いたんだって。子供らしい話と笑い飛ばせない不穏さがあるわよね。勇者の主人公に相応しい女性にしたいなら、こんな乱暴なエピは不要よ。主人公が悪ガキで、ルキにもっと酷いことをしていたなら殴る理由もあったでしょうけど、明らかにやりすぎだわ。
かなり利己的な性格なのに、いい子ぶってるところが怖いのよね。二面性ってやつよ。

最初の写真では、離れていた主人公を心配していたようなセリフで一応まともだったわ。でも、次にグレイグがエマたち村人を助けてくれたことに関して、上を仰いで歌うように言うの。もう宗教よ。「あの方」「ホメロスを止めてくださったから」って尊敬丸出しの言葉がもう気持ち悪いわ。主人公一筋の割に、彼の前で他の男をここまで褒め称えるのも結構やばいわよ。グレイグはホメロスと組んでイシの村を滅ぼしに来たのに、グレイグだけ別格で尊敬してるの。怪しむ気持ちも持たない思考能力のなさが、ひたすら不気味だわ。

この得体の知れない気持ち悪さは、バハムートラグーンのヒロイン・ヨヨ王女を思い起こさせたわ。幼馴染の主人公を手元に置きながら、別の相手を好きになってるヨヨ。同じく、幼馴染の主人公が目の前にいるのに、別の男を褒めちぎるエマ。彼女が好きっていう人の気持ちを察することはできるけど、永遠に相容れないわね。

アタシ、ここでようやくエマが大嫌いな理由が言語化できたわ。彼女は一貫性がないのよ。主人公を一途に思っている割に、そのために献身的な行動をしていない。上の写真では、ペルラが主人公を第一に思っているという表現で「誰よりもあなたの帰りを」って言ってるけど、主人公が大好きで彼がいないと笑わないくらい依存してるなら、「誰よりも」なんて譲っちゃダメなのよ。そのくせ、戦いに勝利した時「私のイレブン」って独占欲を男どもの前で誇示するしね。

共に過ごした16年間では、主人公も狭い村社会で唯一の美少女のエマを意識していた時期もあったわ。でも、戦いの旅に出て仲間たちと出会ってから、命懸けで過ごした彼らとの時間のほうがもっと濃くて大切になったの。それでも幼馴染ポジションで彼女ヅラしてるエマが、アタシは許せなかったのね。
でも最も憎んだのは、主人公=プレイヤーと言いながら本当に大切な選択をさせてくれなかったゲームシステムにあったわ。人はね、自分の意思が通らないことに絶大な苦痛を覚えるものなのよ。特に恋愛や結婚といった繊細な問題は、たとえゲームでも押し付けてはいけないと思ってるわ。
アタシみたいにエマを結婚相手にしたくなかったプレイヤーは多かったらしくて、のちに変更された11S版が発売されたのは、とても良いことだわ。公式がプレイヤーに屈したなんて不名誉なことを言う人も少なからずいるけど、アタシは大いなる偉業だと思うわよ。リアル人生でも思い通りにならないのに、ゲームでさえ意思を曲げられて、嫌な気持ちをしたくないものね。
もう、お仕着せのヒロインを押し付けるゲームは古いの。作ってる人間が昭和、平成生まれだと意識改革が難しいでしょう。けれど、ドラクエ制作で一番偉い人である堀井さんが、結婚の選択肢を増やして良いとゴーサインを出したことは大きいわ。この柔軟さはリメイク版ドラクエ2でも反映されてて、良いクリエイターなんだって尊敬しちゃうわね。
まあ、正確にはドラクエ11Sでの「幸せになりたい」は結婚じゃなく同棲だったけど、セーニャたち女子の仲間を選べることは大事。後のロトの勇者の祖先が主人公とエマなんかの子孫じゃないってことが、アタシには最も重要なのよ。
主カミュの人も悲しむ必要はないわ。勇者になれなかったけど、勇者ローシュの血を引く遠い親戚がどこかにいるかもしれないでしょ。ドラクエビルダーズ1や2の主人公たちが、その設定だったのよ。直系じゃなくても誰かが血筋を残してるってね。

最後のノンデリは、グレイグよ。ホメロスがウルノーガに魂を売った理由が悲しすぎるわ。何かの功績で凱旋したグレイグは、出迎えて握手しようとしたホメロスに視線も合わせずスルーして王様に謁見したの。闇堕ちする理由にしてはひどすぎない? そりゃキレるわね〜。ホメロスが繊細な性格ってのもよくわかったわ。
努力家でもあるホメロスはグレイグを良いライバルとして、剣じゃ勝てないから知力を上げて軍師になった人よ。それでグレイグと対等と思ってたのに、凱旋時にスルー。プライドも傷つくし、グレイグは何故かホメロスを見ても気にも留めないし。グレイグの無神経さが、世界を滅ぼす一端になったってこと、グレイグは気づいてないの。
グレイグは愚直で正直な男だけど、友達スルーはほんと、いけないわ。善良な人の無神経さってすっごく人を傷つけるんだから。相手が抱くイメージと本人の間抜けさによる実態が明らかになった時、認識にずれが生じるの。そして人はその人を嫌いになるのよ。
ほんと、アタシ、こういうのダメ……。今でもムカついてる公式ドラクエ2の小説およびCDシアターに出てくるローレシアの王子とムーンブルクの王女並みの嫌悪を抱いたわ。無自覚、無意識に人を傷つけてしまうのは避けられない。でも、本当に優しく振る舞いたいなら、人は自分の無神経さにもっと気づくべきなのよ。相手が友達なら、尚更ね。アタシの元友人に、それが無理ってブチギレた人がいたわ〜。キレるってことは精神的に未熟な人だったのよね。そういう人とは、同レベルのお付き合いはしないほうがいいわ。疲れるだけだから。
ということで、無印の時はあまりグレイグが好きになれなくて、いつも二軍に置いてたわ。今回のプレイでは、認識が変わるのかしら。
今回はここまで。また次の記事でお会いしましょう。